ドブネズミ

dewdrop2005-03-04

朝、家を出ると、ぼたぼた雪が降っている。傘を持つ手の指先がぴりぴりして早くも帰りたくなる。電車が30分ほど遅れる。ぎりぎりの時間で家を出てきたのでその分遅れて出社すると他の人たちもみんな30分遅れくらいで出社してくる。この前、春一番とか言ってたのは何だったんだ。春の勇み足。もしくは冬の悪あがき。どっちでも構わないけど。春も冬も好きだ。ちなみに夏も好きだ。実は秋だって好きだ。
書きたいことはある。あるいは書きたいことなんて何もない。神はいる。あるいは神などいない。この土日で髪を切るかどうか迷っている。もう少し暖かくなってからにしようかなってちょっと思ってる。
夕方、今年に入って最大の睡魔と戦っていると、真っ黒な空の雲間に光が射す。オフィスの窓からドブネズミの背中のような街を見下ろす。天使が降り立ちそうな疲れた街を見下ろす。午後の打ち合わせが延々長引いて帰りが遅くなり、会社から帰ってきて駅を出ると、またちらちらと雪が降り始めている。傘を差すほどではないから、そのまま歩き出す。