腑抜けども、悲しみの愛を見せろ @青山円形劇場

http://www.motoyayukiko.com/ [劇団、本谷有希子]
見てきた。昼間の回。演劇に関してはほとんど素人なので、こういうちゃんとした劇場で劇を見るのも初めて。前々から見てみたかったのですよ、劇団、本谷有希子。今回の作品は劇団旗揚げ時の公演の再演、とのこと。
屈折した登場人物、救いのない呪われた筋書きに笑いの歯車がかちっと噛み合って物語は否応なく先の見えないままに終着点らしきところへと向かう。最後、誰が幸せになったのか、ハッピーエンドなのかアンハッピーエンドなのか、よくわからないまま、これは何?カタルシスなの?と、やはりよくわからない高揚感とともに幕は降りる。
まだ読んでないのだけど、ちょうど今出てる「群像」にこの作品の小説版(本谷さん執筆)が掲載されてるそうなので興味のある方はチェック。私もあとで読んでみたいなと。
本谷さんの存在を知ったきっかけはなんだったっけ。たしか学生の頃、どこかでこの人が書いた文章を読んで、この人すげえ、と思ったのが最初だったと思う。当時、雑誌記事なんかでは松尾スズキの弟子っていう捉え方をされていてそれで注目されてたみたいなのだけど、私は最初に書いたように演劇には疎かったのでそういうのとか全然よくわかんなくて、ただ単純に本谷有希子というパーソナリティにダイレクトに惹かれていたのだった。あ、松尾スズキという存在はそういえばそこで初めて知ったのだ、そういえば。あはは。普通、順番が逆ですな。で、まあ、いまやそんな余計な肩書きで語られることもなくなったわけで。
次回公演は来年の4月を予定しているとのことなので、ぜひ見に行きたいと思います。