BAD MOON RISING

月の光だけを頼りにブドウ畑を彷徨っている。
ふいに誰かに足首を掴まれて前のめりに転ぶ。
足元を見るとそれは誰かの手ではなくツタだった。
複雑に絡まったツタに足首が挟まってしまって、
どんなに引っ張っても引き抜くことができない。
仕方なくそのままの状態で空を見上げると
月がまた一段と大きく、赤く、高く、冷たく、見えた。
星はひとつも見当たらなかった。
気が付くと私の下半身はいつのまにかびっしりとツタで覆われていて
もう身動きが取れない。
だんだんブドウの甘い匂いに意識が絡めとられていく。
眠い。
私はゆっくりと目を閉じた。
薄れいく意識の中で誰かが私のことを呼んでいるような気がした。
でもそれは単なる風の音だと言われても
私は否定することすらできない。

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昼休み中ずっと寝ててもなお眠い。ここのところ慢性的に眠い。そういう病気なんじゃないかとかなんとか不安になったりならなかったり(うっとうしい文体)。まあ眠りながら死ねるなら別に構わない、とか思ったりしたけど、うそ、死にたくなんてないから。まだまだやり残したことだらけだ。眠いなんて言ってる場合じゃないってば。