2019-06-30 夜 #2 夜の渋谷では立ち止まるとなんだか思考が停止してしまうので逃げ回るように歩き続ける。意味なんていらないだろう捨てちまえばいいとすれ違う悪魔が囁きかけてくる。 夜と夜の間、ビルとビルの間、指と指の間を順番にこぼれ落ちていく。このじめじめするばかりの初夏を満たして滲ませる。