啓示、ザ
#2
そういえば、結局ドグラ・マグラを読み終えることなく年を越してしまった。まさか新しい年にこの呪いの書を持ち込んでしまうとは思わなかったが、いや、これは一つの啓示かもしれない。今年は怪奇派として暗躍するのだ。沼の底からゲリラ戦だ。
#3
ザ・男の一人暮らし、という感じで部屋が荒廃していたのだが昨年末に例のこんまり大先生の本を読んですっかり影響され、ときめき教に入信したのであった。ということでこの前の三連休を使って本を片づけた。完全に本棚キャパオーバーのこいつらが荒廃の原因の一つなのは明らかだったので思い切ってたくさん処分した。売れそうなやつをピックアップしてブックオフまで 2 往復したところ 3,000 円くらいになった。特に小説なんかはだいたい一度読んだら読み返すことがほとんどないので、本当に好きな作品以外はばっさり手放した。だいぶすっきりしたけど、まだ次の山場、大量の CD という難所ステージが控えているのである。ときめく男の一人暮らし部屋への戦いは続く…。
ところで、こんまりさんの本、さらっと読むだけのつもりだったけど思いのほかおもしろかった。文章が丁寧で読みやすいし、ところどころに嫌味のない茶目っ気というか愛嬌もあって、読み物として単純に楽しい。ときめかないものは全部捨てろ!的なときめき原理主義な部分がキャッチーでクローズアップされがちだけど、何を捨てるかだけじゃなくて何を残すべきかについても同じくらい強調して語られてるし、個人的にすごく納得感があったのは、「捨てる作業が終わるまで収納のことは考えるな」ていうのと「すべての物の置き場所を完全に決めてしまう」というところで、すげえプラグマティックだと思った。そして、この人の場合、自分のやり方や心構えを変えさせるのではなく自分の中のニーズを引き出させて行動に変えさせるというやり方をとっていて、この本が自己啓発書だと言われる意味がわかった。なるほど全世界で売れるだけある。
ポケットに茄子
#1
初夢は、何人かで殺しあう感じの殺伐としたやつだったけど、舞台が森とか山の中とかそんな雰囲気だったのであれは富士山だったってことにしよう。そういえば、見えなかったけど上空では鷹が飛んでいた気がする。あと、ポケットに茄子が入ってたはず。
ちなみに昨年の初夢は「運命の人っぽい女性が現れるが生野菜だけで生活することを要求されて懊悩する」ていうやつだったけど、そういうエクストリームなミューズとの出会いは特にありませんでした。今年もよろしくお願いします。
仕掛学
#8
最近読んだ本。
- 作者: 松村真宏
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/09/22
- メディア: 単行本
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インターフェースデザインの話にラテラルシンキングとマーケティングのテイストをプラスした感じの内容を「仕掛け」っていう切り口でまとめてる。そういう意味ではそんなに新規性はないかもだけど事例がたくさん載ってるのでおもしろインターフェースのサンプル集として読める。あと、仕掛けの「トリガー」を物理的・心理的側面から細分化して体系化を試みてたりして、一つの汎用的なフレームワークとして確立させようともしてる。 いろんな方法論があるけどじゃあそれを実際の現実世界へどうやってつないでどんな風に落とし込んでいけばいいのかっていう部分はめんどくさがって誰も教えてくれないものなので、そこのヒントを得るにはいい本だと思う。
沼、振るタイプ
#5
夢野久作のドグラ・マグラを読んでいる。なんか延々続くチャカポコソングの章とか脳髄がどうたらいう論文の章とかがなかなかの沼で(実際みんなここで挫折するらしい)、そんな狂人の囁きにからめとられながら夏前から読み始めた上巻をようやく読み終えたところで 11 月の東京に初雪が降るのであった。
#6
だいぶ今さらですけれども 6 月で 40 歳になったのであった。子曰く、40 is 不惑、ということで私にはもう何一つ迷いなどないのである。振るタイプのポテトも躊躇なく振りまくるのである。
ちなみに同じ 6/23 生まれには織田信長、アラン・チューリング、芦田愛菜といった歴史的偉人が名を連ねており身の引き締まる思いであります。